突然の発病!





僕の職業はグラフィクデザイナーです。この業界はわりと残業が多く、みんな100時間ぐら
いは当たり前の様に働いています。徹夜仕事になる事も結構有りました。僕もそんな状態で
15年やってきましたから慣れたものです。しかし、突然、生活の歯車が狂い始めました。
それは2001年4月春の事です。
その頃、部長から仕事的に大きなプロジェクトのリーダーに任命されました。その日を境に
オーバーワークが続きました。大きな責任感とプレッシャーが肩にずっしりと重くのし掛か
かり、心身的に疲労ぎみに。
ある日の事です、なにやら他のチームの同僚達が僕の悪口を言っている声が聞こえてきたの
です。「あんな奴に出来るはずが無い。能力が無いのになんでリーダーになれたんだ!」な
ど、信じられませんでた。でも、耳をすませればすますほど、いろんな所からさまざまな中
傷の声が容赦なく聞こえてきたのです。僕は愕然としました。
僕がどんな悪い事をしたと言うのか、人に迷惑をかけたと言う心あたりを探しても全然憶え
が無い。意識はその事ばかりが気になり、もう仕事どころではありません。相手が数人なの
で、一人で言い返す勇気も元気もない。とてもショックで早く家に帰りたい。その日はパニ
ック状態に陥り、なにも手つかずで仕事を終わらせ、家に着く頃にはもう神経がボロボロ状
態。悪夢であって欲しいと願いつつ、疲れ果て寝てしまいました。
そして次の日、昨日の出来事は気のせいだったのだと、自分に言い聞かせて出勤しました。
しかし、悪夢は再び!「あいつ、まだ生きてやがる!」「会社を辞めさせるべきだ!」など、
僕にはハッキリ聞こえてきました。昨日よりも多くの同僚達が、僕を目の敵にしている様な
気がして、目の前が真っ暗になりまして。もう、だめだ、こんな仕打ちには耐えられない。
なぜ、僕だけがこんなにイジメに遭うのか?仕事どころでわない。集中力ゼロ、落着かない
気持ちが更に強くなり、自分の席に座っている事ですら辛くなってきた。心身ともに一気に
消失してしまいました。
その様な日々が2週間ぐらい続いたので、これはもう自分一人では耐えきれなくなり、上司
の部長と同じチームメイトに相談したのです。
仕事や人間関係において全く自信が無くなり、このままだと僕は会社を辞めるしかない所ま
で追い詰められている事を説明しました。
「どう考えても、君を攻める理由が無い。」「気のせいじゃないの?」など、みんなビック
リしていました。そして、僕に対するいじめの事実関係を調査してもらったのです。
その結果、全然その様な事実が無かったのです。やっぱり気のせいだったと言う結論で一時
は解決しました。
しかし、相変わらず同僚の僕に対する中傷の声は延々と聞こえて来るのです。
「あいつ幻聴が聞こえるんだってさ!いい加減にしてくれよ!」「クビにならないのならオ
レ達で追い出してやる!」など、再び地獄の様な日々が続きました。
もう自分以外、信じられなくなり、もう一度だけ、上司の部長に相談した所、「いじめの事
実は全く無い!」と今度も同じ結論でした。
その時、始めて解ったのです。僕が頭がオカシクなったと言う事を……。幻聴が聞こえてい
るのだと……。これは病気に掛かっているのだと認識しました。
その現実がとてもショックでとても寂しい気持ちになりました。
誰にも相談出来ないからです。会社の人間にはとても言えない……。そう思いました。


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