今回はあまりいい写真がないですが、ごめんなさい。キプロスはシチリア、サルディニアに続き、地中海で3番目に大きい島で、首都はニコシア(レフコシア)。なぜ名前が2つあるのかというと、ニコシアはイギリス領時代の呼び名で、現地名がレフコシアです。今は現地名に変わりつつあるのだそうですが、ここでは昔からなじんでいたニコシアで統一することにします。
さてこのニコシアは内陸にあり、ビーチリゾートというキプロスの典型的イメージとは異なりますが、街の中心にはヴェネツィア時代に作られた、防壁に囲まれた旧市街があり散策が楽しめます。みやげ物屋が所せましと並ぶ細い通りもあり、オープンカフェやレストランが並び、人々が和やかにそぞろ歩く様子は、どこかギリシャを思わせます。ま、この国の住民の大半はギリシャ系なので、街がギリシャに似ているのも当然なのかもしれません。
イギリス、ヴェネツィア、ギリシャと、関係ある国(民族)の名前がすでに3つも出てきましたが、それは偶然ではありません。地中海東端にあり中東にも近いキプロスは、古代から中東、アフリカそれにヨーロッパへの拠点、または中継点として重要な位置にありました。多くの民族に支配された歴史を持ち、それぞれが残した遺物を今も見ることができるのです。
現在街はのどかな雰囲気に包まれていますが、いまだに解決を見ない民族紛争がこの国には存在し、ニコシアをまっぷたつに分けています。南側がギリシャ系住民が多いキプロス共和国、そして北側がトルコ系の北キプロス共和国。両者を分ける境界はグリーンラインと呼ばれ、もちろん自由な出入りは不可能、南と北では通貨も異なります。
かつてのベルリンのように、力ずくで引き裂かれたままでいる首都ニコシア。ひとつの街中に2つの国が存在するなんて、奇妙としか言いようがありません。一体いつ、どうしてこんなことになってしまったのでしょうか?次回ご説明する予定です。