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アーサー・ハッカー「シュリンクス」
森のニンフの足は速いが、神パンも跳ぶように駆け抜ける。
二人は追いつ追われつ駆け抜けた。
シュリンクスはラードーンの河まで逃げてきた。
ここで彼女は両手を差し伸べ、河に住むニンフに願った。
「私も守って! この姿を変えて!」
パンがシュリンクスを捕らえた。
その瞬間、彼女は葦に変身した。
葦は風にゆれて、低い音をたてた。
パンはしばらくその音に耳を傾けていたが、しばらくして葦を折って長短の管を作るとそれを蝋で固めた。
これがシュリンクス笛。
パンの片思いは、美しい調べとしてかつての恋しい人であったその笛から、美しい調べとして返された。
これがパンとシュリンクスの物語。
笙笛の由来。
続く
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