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レイトン「The
Bath of Psyche」
エロスの姿は見えなかったけれども、愛されてプシュケはそれなりに幸せだった。
しかし、どんなに愛されていても、見えない相手では、プシュケの寂しさは募る。
そして、 自分が怪物の生贄にされたものだと思い込んでいる身内を安心させてあげたいとも思う。
最初、エロスは反対していたが、プシュケの姉二人との面会は、渋々ながら許してあげた。
そして、ゼピュロスによって姉二人がエロスの神殿に招かれた。
かつては仲が良かったであろう、この姉妹。
姉二人は、妹を心配しながらも、いざプシュケが豪勢な暮らしを楽しんでいるらしいのを知ると、とたんにそれまでの姉妹愛はなんのその、プシュケに対する妬みの気持ちが強くなった。
そしてプシュケが、まだ夫たるエロスの顔を見ていないのを知ると、彼女を唆す。
夜にしか現れない夫。
顔を見せない夫。
それはきっと怪物なのだから、殺すほうが良いと唆す。
姉の言葉に、それは尤も、と思ったプシュケ。
姉は故郷に帰って、夜には姿を見せないエロスが、帰宅する。
姉の言葉に不安な気持ちを抱いたプシュケ。
夜にエロスが寝静まった頃、彼女はナイフを握り締め、明かりでもって夫の顔を照らした。
なんと、そこにいたのは、有翼の美青年エロス。
てっきり怪物が自分の夫になったものと思い込んでいたプシュケはびっくりし、その時エロスの顔を照らしていた明かりの油を一滴落としてしまった。
熱いそれが、エロスの肌にかかると、彼は火傷の痛みで飛び起きてしまった。
寝ていたところに熱い油を肌にたらされたら、神でも怒る。
自分のドジから金の矢を自らを刺してしまったとは言え、エロスはプシュケを愛していたはずだった。
「お前は、私の愛を疑ったのか。もう二度と会わない」
そう言って、腹を立てたエロスはどこかに飛び去ってしまった。
愛は信頼の無いところには存在しないのだ。
愛の神を夫にしながらも自分の軽はずみな不信からエロスを失ったプシュケの悲しみは深かったが、プシュケはすぐに気を取り直した。
そして健気に決心した。
自分の今後の一生は、エロスを探し出し、エロスを取り戻そうと。
もし仮にエロスがプシュケに対する愛情が少しも残っていなかったとしても、私がどんなにエロスを愛していたかと言う気持ちだけは伝えようと決心し、
その日からプシュケはエロス捜索の旅に出た。
続く
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