アレスの物語



ベラスケス『マルス』

 アレスは全能神ゼウスと神々の女王ヘラの間に生まれた戦の神です。
 闘いの神らしく、残忍、残酷、無慈悲、友人も少なかった。
 滅多にないこと夫婦で作った子供がこれじゃぁ……、という気もします。
 ちなみに戦神ですが、物語上では戦勝の試しはありません。
ボッテチェリ『ウェヌスとマルス』

 こんな彼にも愛と美の女神アフロディテは深く心を寄せました。
 ちなみにアフロディテの夫であるヘパイストスゼウスヘラの息子
です(うーん……)。
 右の絵ではアフロディテとアレスの恋は、エロスよりもサテュロスの子供
たちが祝福しているように見えます。
ティントレット『ウルカヌスに驚かされるウェヌスとマルス』

 アフロディテの夫、ヘパイストスは妻の浮気には比較的寛大だった
そうですが、流石に実の弟との不倫は許せなかったのでしょう。
 右の絵画ではヘパイストスが、妻と弟の浮気現場を押さえています。
 絵では小さいので分かりにくいのですが、右端の机の下で、アレスが隠れて
いるんです。
 原典の神話ではベッドの中で愛し合う2人を、ヘパイストス製の透明な網で
捕らえられて、なおかつ他の神々に晒し者にされました(かなり恥かしいんで
ないかい?)。
 こんな事があっても、二人の間には「ホボス(敗退)」「ディモス(恐怖)」
「ハルモニア(調和)」「アンテロス(お返しの愛)」という子供達が産まれま
した。  エロスもアレスの子供と言われています。

続く



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