| シチメンソウ Suaeda japonica Makino. | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| (アカザ科 Chenopodiaceae) 学名は、日本の野生植物(平凡社)によりました。 |
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| 図1 佐賀県東与賀町の紅葉を始めたシチメンソウ (2005年10月12日) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| アカザ科には、ハママツナ、シチメンソウ(七面草)、アッケシソウ(別名、珊瑚草)など、塩生植物が多く含まれています。 塩生植物:塩分濃度の高い所で生育する植物です。 「塩生植物は、内陸では光の獲得競争に勝てないため、ほかの種が侵入できない塩沼地のような悪環境下でさまざまな適応戦略をとって生命活動を維持し、ほかの種に邪魔されることなく次世代を残すために繁殖しているのである。しかし、生育環境が開発などで破壊されると、塩生植物は生き延びるための場所を見つけられずに地球上から消滅してしまう。」(週刊朝日百科 植物の世界)、環境変化に弱い植物なのです。 シチメンソウ(マツナ属)は、九州北部、朝鮮・中国(東北の営口・旅大)にしか自生しない珍しい植物で、もちろん石川県の植物ではありません。 北海道などに分布するアッケシソウ(アッケシソウ属)の紅葉を見たかったのですが、時機を失しました。シチメンソウの紅葉には一寸早かったのですが、ちょうど九州へ旅行する機会があったので、見学してきました(2005年10月12日)。 一般の参考書や図鑑には載っていないことの多い植物なので、紹介させて頂きます。 石川の野生植物ではないので、FILEナンバーは付いていません。 |
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| 図2 シチメンソウまつりの看板 会場入口(2005年10月12日) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 有明海に面した佐賀県東与賀町の「干潟よか公園」にシチメンソウの自生地というか保護地があります。地図で見ると分かりにくそうな場所でしたが、11月5日が、「シチメンソウまつり」ということで、東与賀町へ入ると、道路脇に左のような矢印のある看板が立っていて、その看板に導かれて走ると、簡単に保護地へ着くことができました。町を挙げて歓迎してくれているようでうれしくなりました。 |
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| 図3 佐賀県東与賀町のシチメンソウ群落 |
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| 保護地はコンクリートの歩道と捨て石で囲まれた、幅約10m、長さ約1600mの広大な場所です。一面にシチメンソウが茂っていました。あいにく紅葉には少し早かったのですが、一部のシチメンソウは赤くなっていました。完全に紅葉したならば、目を見張る光景になることが想像できました。しかし、九州は遠すぎます、2度とこの地を最適期に訪れることはできないでしょう。 |
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| 図4 広大な干潟の上に広がりつつあるシチメンソウの群落 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 保護地の外には広大な干潟が広がっていました。干満の差がほとんど無い石川県から来た目には、この干潟もまた驚異の光景でした。 保護地を出て、干潟の上にもシチメンソウの群落は広がっていました。 |
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| 図5 干潟の泥地に生えるシチメンソウ。群落をなしているときは地面が見えないが、このように離れて生えていると周りの環境が分かる。周囲にある突起は、カニの巣穴らしい。 |
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| シチメンソウは海辺の泥地に生える1年草で、始めは赤く、その後、緑となり、秋になって再び赤くなるというように、七面鳥のように色が変わるところから七面草と呼ばれているものです。 高さは50cmくらいで、多肉質で棍棒のような葉をもっています。 花は、2〜10個、葉腋にかたまって付き。萼は5深裂し、裂片は肉質で、胞果を包みます。ここを訪れた10月12日は、花が終わり、紅葉が未だというあいにくの時期でしたが、時間的に干潮であったのは幸でした。 胞果:アカザ科の植物やイヌビユ、イノコズチなどの果実で、薄い袋状の果皮がゆるく種子を包み、果皮が種皮と離れているものをいう。 |
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| 図6 中央に花が1つだけ残っていた。雌しべの柱頭が2個見えている。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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| 図7 未だ緑のシチメンソウ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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| 図8 葉を残して、胞果と茎が赤くなったシチメンソウ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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| 図9 全体が赤くなったシチメンソウ |
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| 図10 棍棒状の葉の太さは、2mm弱 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ここの群落はシチメンソウだけかと思っていたら、真っ赤に色づいているが、葉の平べったい植物がありました。後で調べた所、ホソバハマアカザでした。 |
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| 図11 ホソバハマアカザ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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| 図12 ホソバハマアカザ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ここに滞在した午後1時から3時の間はちょうど干潮で、かの有名なムツゴロウにもお目に掛かることができました。歩道を歩く震動を感じることができるらしく、そっと近づいても、さっと逃げてしまうので、撮影は難しかったのですが、小さく写ったものをトリミングによって見えるようにしてみました。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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| 図13 ムツゴロウ。体に美しい斑点がある。目玉が顔の前上に寄っていて愛嬌のある顔だ。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
文献
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| 東与賀町のシチメンソウについては(ここ)をご覧下さい真っ赤に色づいた大群落の画像があります。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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