(K邸増築に伴う庭園改修工事)
家を建て増しするので庭半分の木と石を移動してくれとの依頼があった。
↓の右側写真部分を全て新地にして左側写真部分に既設の石と木を持ってきて作り直すというもの。

既設の庭石は、ほとんどが三波石で組まれていた。
それを左側に全て持ってきて新たに組み直す。
久しぶりの石組みだ。
石を組むとなると親方も指導にあたる。目の色が変わる。
親方が頭となり若い衆が腕となり動く。
庭を或いは石を見たときから親方の頭の中には既に新しい庭は出来上がっているのだ。

クレーンが使えないのでチェーンブロックの出番となる。
昔は、よくこのチェーンブロックを使って庭を造ったものだ。
しかし、近頃庭作りはガタッと減って、逆に庭を潰して駐車場にしてくれとか
庭木を伐採したりして毎年手入れに掛かる経費を削減するところが増えてきた。
庭に安らぎを求める時代じゃなくなってきたのか。
少し寂しい気もする。
庭造りは面白いので、暗くなっても仕事をやめなかった頃が懐かしく思われる。

既存の庭木もボウボウだったので鋏みを入れてスッキリさせる。
景石や飛び石は思ったより多く、埋まってる飛び石も結構あった。
以前組まれていた石は、そのままあったように組むことはしない。
天端(てんば)〔石の上面〕と面(つら)〔石の正面〕は同じにしないのだ。
まるっきり逆さにして使ったりするときも間々ある。
如何にも天邪鬼な親方ならではの石組み。
それでも出来上がって見ると流石と思える。
石には、テキストというものが無い。
こう組まなければならないというもマニュアルは無い。
組む人によって全然違う場合もある。
それを組む庭師のセンスで石も生きてくるのだ。

庭の端にあった倉庫も要らなくなり撤去したいと施主が言うので
頂くことにした。そのままクレーンで(倉庫はクレーンで吊れるところにあった)吊り
荷台に乗せ弊社資材置き場でセットした。
また資材置き場に倉庫が増えた。

途中まで仕上げてから大工さんと入れ替わることにした。
後は建て増し完了してから下草類を入れたり砂利を敷いたりして完了となる。
1ヶ月先になる。
庭は建物と違い、時間が経つと味わいが出てくる。