(某ニュータウン植栽工事)
例年行ってきた年末の個人邸の手入れを早めに納めさせてもらい
今月からゼネコンの大規模な植栽工事に取り掛かることになった。
工期は、来年の7月一杯までだが、1期と2期に分けてある。
1期は、12月〜2月半ばまでで、2期が4月〜7月末まで。(建前では・・・)
1期目の工期は迫ってきているが、植栽の出来る箇所は大して無かった・・・
というのが、12月頭に打ち合わせに来たときの印象だ。
何しろ建設と土木が遅れている。
造園業というのは、ゼネコンの建設工事の場合
一番最後に入る職種である。最後にしわ寄せの来る職種でもある。
それでも出来るところを何とか探し、作業を進めて先行者のケツを叩いて追っかけていくしかない。

民間事業であるため材料検査や写真検査などの検査は公共事業に比べ
比較的甘いところがあって、その点では多少気を遣わずに済むが
反面、単価がいかんせん厳しい。それが現在の状況なのである。
その為にスムーズな無駄の無い工程管理が要求される。
勿論、安全管理は民間も公共も第一に優先される。
こういう現場ではヘルメットや安全帯の着用は当たり前。
時には安全靴もゼネコンによっては強要される。
こういう現場なので(多種多様の業種が入ってるので)ヘルメットは頷ける。
ただ、造園業(植木屋)の場合、樹木の植え込みをするのに
安全帯の着用は、かえって邪魔になる。
地べたで穴を掘るのに安全帯は必要ないと思う。
樹に登って作業するときもそうだ。傍から見ると安全帯を枝にくくり付けて作業する方が
落下などの危険が防げると思われるだろうが、
我々にとっては、逆に着用してることによって昇り降りの際ロープが枝に引っ掛かったりして
怖い。危ないのである。
長年樹に登ってきた私らは、樹から落ちるということは滅多に無い。
滅多に無いというより・・無い!と断言しても良い。
樹から落ちないような登り方、樹種によっての登り方というのを心得ている。
(入りたての見習いは別)
滑りやすい樹、折れやすい樹というのは体が覚えている。
樹に登る場合、安全靴も登りづらい。
やはり地下足袋が一番だ。
しかし規則なのである。
こういう現場では、全員が着用するという規則になっているのだ。
万が一怪我をしたときの労災の対象にもなってくるのだ・・・

他業者が完全に完了した箇所から植え込んでいく。
※ ヘルメットにピンクの帯を付けているのは、新規入場して10日未満であるという印し。
10日以上経てば外すことになる。
最初は法面での植え込みだったので、重機が使えず
運搬、植え穴堀りが手作業であった為、ハカがいかず往生した。

毎朝8時からラジオ体操と朝礼がある。
およそ500人ほどの下請け業者(三次下請けまで含む)が一同に集まり
この日の作業の流れと諸連絡、注意事項などをゼネコンの監督員からマイクを通して聞く。
その前に各業者の職長(現場代理人)からその日の人数と車の台数、簡単な作業内容の報告がある。
職長だけでも100人くらい居るので時間が掛かり、寒風吹きすさむ日は辛いものがある。
私も前に出て報告する。
途中から参加した新参者だったので初めの頃は、これだけの人数の中での連絡は少し緊張した(笑)
(現在入ってる業種は、ペンキ屋、電気屋、水道屋、鳶、内装屋、土木屋、設備屋、大工、型枠屋などなど・・・)
8時の朝礼前には、現場に到着しておかなければならないので
遅くとも朝6時には弊社を出なければならない。ここの現場はチト遠いのだ。

10時と昼休み、3時の休憩は、所定の決められた場所までいって取らなければならない。
トイレもしかり。
現場には、女性も(5%くらいかな)入ってるので、女性専用のトイレもある。
中は広いのでトイレまで行くのも休憩時間のときに行くようにする。
つい、我慢できずに、その辺で用を足した職人が居た。
その職人の会社は、次の日から出入り禁止になった。

上の写真は、黒土が詰めてある巨大な土嚢袋。
植栽箇所の近くににダンプで下せない場合或いは周りが出来上がり汚せない場合などに使う。
約1リューベ詰め込まれてるが、裸で購入するより単価は当然高い。
嚢の下は開閉できるのでラフターやクレーンなどで吊っておいてロープを引っ張ると
中の黒土が流れ落ちてくる。
再利用可だが、開閉できない嚢は、吊っておいて下をカッターなどで切り破く。(使い捨て)
下手な切り方をすると、全身黒土で埋まることになる。
ウチの若いのが一度そういう目に遭った事がある(笑)
黒土を詰め込むときは、空袋にドラム缶の底を繰り抜いたのを突っ込んで
それにユンボで入れる。満杯になったらそのドラム缶を引き抜いて完了。
(ドラム缶には、2つ対照に穴を空けておき、ワイヤーを通してクレーンで引き抜く。)

土木と植栽以外の外構(エクステリア)が完全?に終わると
それからは我々の仕事だ。
(たまに電気屋に掘り返されることもあるが・・・)

年内に終わらせなければならないところは、応援も頼み
日に20人前後で作業をする。
それだけの人数で作業をすれば当然早い。
現場代理人が、材料の手配、作業の割り振りを上手くこなさなければならない。
20人をフルに無駄なく動かさなければならない。
現場代理人の手腕が問われる。
−−−−−「段取り八分」−−−−−

注文した樹木は、待ってくれない。
植え込み箇所が出来次第植え込んでやらないと枯れてしまう。
電気屋が庭園灯を設置してないが、定植する。
掘り返されたら後で植え直しておいて貰う。
どうしても植えられない時もある。そういう時は常に根を乾かさないようにして日陰に置いておくようにする。
ふと目を離すと植え込むところにタイルなどの材料がポンと置かれていることもある。
他業者との打ち合わせが噛み合わないこともしばしば。
芝生も届いたらすぐに張ってやらなければならない。
芝は、広い面積を張る場合は、ロール式に切ってあるのが作業の手間は早く捗る。

何とか大勢で作業したため現場の仕事納めの日より若干早く終えることが出来た。
続きは、来年だ。
1月と2月も忙しくなる。
工事は管理より忙しく大変だが、面白みがある。