植栽工事
 (某ニュータウン植栽U期工事)



たまにサプリメントを飲みつつ体に鞭を打ち、某ニュータウンの植栽U期工事を完成させてきた。

今年の夏は去年ほどではないと感じるものの・・夏はやはり夏。暑い!
そんな中、最後は突貫工事になりながらも植物を枯らせまいと必死に
体はバテバテに気はストレスをタップリと溜めながら工事完了を迎えた。

充実感と相まって感極まるものがあった。



そろそろ人を増やさねば・・・
そう感じた山場に差し掛かる頃、仲間の同業者はこの時期は何処もやはり忙しく
何とか遣り繰りして応援に駆けつけてくれたのは「戯言」でも書いたが1社だけだった。
それでも有難かった。その時は「何としてもこの会社が困ってるときは馳せ参じてやらねば」と思った。

しかし最後のほうで結局もう1社駆けつけてくれた。有難いことだ。
ということで多いときは、25,6人くらいになった。

その中でも今回は、人材派遣会社(いわゆる人工〔にんく〕出しの会社)から頼んだ人材も
頑張ってくれたのが大きかった。
この会社から派遣される人たちは、
元大工・元トレーラーの運ちゃん・元屋根屋・元型枠大工・元鉄道管理屋・元ダンプの運ちゃん・元土方
など様々な職種の経験者。
だが造園経験者は、1人も居なかった・・・・・


 


容赦なく運ばれてくる樹木達。
4t車満載で毎日のように運ばれてくる。
支柱材を除く材料(木々)は支給のため元方が手配するのだが
情け容赦なく毎日のように搬入されてくる。
この時期なので、その日に来た材料は、その日に植え込み水も与えてやりたい。
毎日が段取りと人の手配で頭の中がパニクった。

何十種類の木々だったか、もう調べるのも億劫だが
中には「ナンジャモンジャ(ヒトツバタコ)」もあった。





↑は、ベニヤマボウシ。
(ヤマボウシの仲間で花が淡紅色の品種)
最近人気の品種






10mほどのヒマラヤスギ。
タイルや石張りをする前に25tのレッカーを入れ込み植え込んだ。
後になってからではレッカーが入れられなく植え込み困難となる為。





  


図面の指示箇所通りに測ったところを掘ると脇から水が・・・・・
しかし、ここしか設計上植えられないので底にパーライトを敷き均し
DOパイプ(パーライトの筒状のもの)を根に沿わせて蒸散させ排水性を良くすることにした。
(根腐れ防止)






ヒマラヤスギを立ち込むや否や石屋が石張りの基礎を作るべく
枠を並べ砕石を撒く。





 


法面に石灰で模様を描き、4種類のツツジを植え込んでいく。
花が咲いたときが楽しみだ。
下には側溝があるので落ちた土は植え込み後さらって綺麗にしておく。






 


植え込んだ後に今かと待ってたインターロッキング屋が石を並べ始める。
左のクロガネモチの街路樹の下にはグレーチング(このグレーチングがまた重い!)を施し
丸太で四脚鳥居支柱で樹を支える。
丸太は、前回でも書いたが、やはり素の丸太で薬剤注入や塗りは使えない仕様。







 


ゲップが出るほど毎日やってくる高木・中木・低木。
突然の雷雨で暫し雨宿りをして止むのを待つ。
しかし・・・蒸し暑い・・







 


日陰がないのに加え、鉄板が敷かれているので気温は予報のソレよりも暑く感じる。
しかし1日1日を着実にこなして行かねば・・・
工期が迫り、先のことを考えると胃が痛くなる。
先のことは考えたくない。目先の仕事を兎に角確実に消化していくのみ・・・








 


ここの庭園(全体的に)は欧風調のデザイン。
↑では、透視的遠近法の一つのビスタという手法で庭を広く見せるようにする。








話は変わるが、今回熱中症で2人倒れた。
2人とも救急車で病院に運ばれていった。
毎朝の朝礼で「水分と塩分の補給と休憩は小まめに取って下さい」が
締めの決まり文句だった。

10時と3時の一服は組で用意したテントの下で取ることになっている。
各自がアッチコッチで気ままに取ってはならない。







 


10mのコブシも石張りをする前に立て込む。
GLや位置はレベルで測って決める。

応援の手に芝屋さんも頼んだ。
流石に芝張りは早かった。








 


昼は、駐輪場の屋根の下で摂る。
ここが私にとって、1日の中でフッと寛げる場になっていた。
食べ終わったドカベンを枕に13時まで深い昼寝に入る。
携帯の目覚ましで起きたときに一瞬「ココは何処だ!」と頭がボーっとなる。
普段昼休みに眠ることは無いのだが、今回は横になるとすぐに鼾を掻いてしまった。









そしてまた昼から図面を片手に広い敷地を歩き回る。
↑でも書いたが、今回は素人が多いので1つ1つ現場を見て周り
植え方や芝の張り方など灌水の仕方などを教えて歩く。
20人を効率良く動かすには自分がスコップを持って穴っぽりをしてはならない。
棕櫚縄を結んでいたらダメだ。

それにただ単に植えれば良いというのでは困るからだ。
低木は、基本的に千鳥に・・・と言っても「千鳥」という意味が分からないときは
「りゃんこ」にと言えば分かってもらえる場合がある。
それから樹の表(顔)を正面に出して植えるよう指導する。
センスの良い人は一発で覚えるが、無い人は何度も聴きに来る。
好い加減頭に来るときもある。







 


支柱など比較的技術のいる仕事はウチの従業員か同業の応援の手に頼む。
派遣会社の社員は、ひたすら植え込み、穴っぽり、ネコ運搬などをさせる。

(カメラを向けるとすぐにポーズをとる若い師。暑い中彼はムードを盛り上げてくれる。)






 


現場には自販機が何台か置いてある。
当然全て1本100円。

11時半になると弁当屋もやってくる。
以前現場に500人くらい居た時は2社の弁当屋が山ほどの弁当を持ってきてたが
今は、100人くらいになってしまったので1社に絞られた。
私もカミさんが朝に弁当を作るのが間に合わないときは買っている。
全て400円〜500円だが、中々どおしてコンビニ弁当なんかよりイケル。







 


さあ、最後の方になって地被植物もダンボールに入ってドッサリと入ってきた。
予めポットものの分は空けておいたので、そのスペースに決められた数量分を振り分け植える。

ポットものに限らず低木類全ては図面で数量が決められているので
その数をそのスペースに均等に植えなければならない。

近くに縁石ブロックやフェンスなどがあると1ブロックとか1スパンに幾つと
計算しやすく振り分けやすいのだが、そういったものが無い場合や植え込むところが
不規則な形の場合は、数の半分或いは少量であれば全てそのスペースに置いて
並べてから植え込みを開始させる。
低木や地被は、玄人でも何も考えず最初から植えていくと後になってから
足りなくなったとか余ってしまったりとかなるので
私は、いつもその限られたスペースに植物を並べてから植え込ませている。
これは、2度手間を防ぐ意味でも有効。2度手間ほど馬鹿らしいことは無い。
並べたりして始めはペースが遅いかもしれないが
結局、綺麗に確実にその数量分を植えられるのだ。







 


地被類はΦ9cmや10.5cmポット(黒いビニール製の)に入ってるので
そのポットから取り出させる役目の人間も常に植え込みの手元としてつかせる。
「アタシポットから出す人。アナタ植える人。アチラの人は水くれる人」
と役割分担を決め流れ作業で進める。







 


写真は、斑入りヤブラン(左)とタマリュウ(右・分かり難いが)を植えてるが
ヘデラカナリエンシスを植えたスペースにはウッドチップを撒く。
設計では、そうなっている。景観上なのか・・
虫が発生しやすいので私的には嫌うが、仕方ない。








植え込んだ後にまた掘り返して電気の線を通す電気屋さん。
「終わったら植え直しておいてよ!」







 


この時期なので植え込んだらすぐに水をくれてやる。
常に2人〜3人は1日中水くれをさせる。
一発ドバー!と夕立でも欲しいな。作業中の昼間は除いて夜にでも・・・








さあさあ! 地被も植え込んで化粧土を敷いて完成間近でっせ!
長い長ーい2ヶ月間だった・・・・・






作業前 作業中
  
大木は全て地下支柱。大きいものほど良く固定できる。
終わった〜


最後は、クスの大木を植え込んで粗方の工事が完了した。




 


最後の最後は、エレガンティシマをプランターに植え込み
センターウォールにセットする。
底にパーライトを敷き、その上に透水シート、ビバソイル(人工軽量土壌)を入れ植え込む。
支柱は、鉢の中に竹を張って根元に固定する。

毎週木曜から土曜には内覧会と称してお客さんたちの下見があり
あまり大きな音を立てたり大きなものを運んだりは避けての作業だった。
どうしてもする場合は、お客さんの来る10時までに完了させなければならなかった。





8月23日に本検査が行われた。
大掛かりな手直しも無く済んだ。

1日がかりの検査で休憩も無く結構疲れた。




施工前 施工後


施工前 施工後


施工前 施工後


施工前 施工後


施工前 施工後






完了写真


 

 

 

 

 

 


全所帯数680戸。
居住人数2000人以上。
全戸完売しているらしい。
近々新しい地下鉄の駅がすぐそばに出来る。

ここに1つの小さな街が出来た。






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