(某幹線道路街路樹剪定)
すっかりと秋の気配で朝夕ひんやりとする10月の後半。
仲間と某幹線道路のモミジバフウを300本ほど切ってきた。
この時期の落葉樹街路樹剪定といえば冬期剪定の仕様であり強剪定になる。
モミジバフウは、比較的柔い樹であり昨夏のマテバシイに比べれば比較的スパッと切れる。
それでも殆んどの枝を落とし元のほうから切る仕様になっているので
日が経つうちに両の手の平がパンパンになってくる。
自分は、剪定バサミで指2本分くらいの枝は切ってしまう。
握力は、普通の人よりも相当あると思うが、それでも朝起きると
手が腫れ上がっているんじゃないかと思われる日々が続いた。
この役所では、2年に一度の剪定なので枝の太さも半端じゃない。
成長の早い上部になると缶コーヒーくらいの太さになっている。(当然そのくらいの枝はノコを使うが)
街路樹は成長の早い丈夫な樹を植えるので2年やらないと相当太くなる。
最近の役所単価は相当厳しい。
個人低の手入れのようにパチンパチンと丁寧にやってたのでは
従業員に給料を払ったらコッチのお飯(まんま)が食い上げになってしまう。
必然、数優先の手入れとなってしまう。1日何本やったかで、その日の利益が違う。
仕方ないが、従業員の尻を叩いて数をこなしていった。
これは、会社経営していく上では致し方無いことなのだ。
しかし、個人の家では、しっかりとした剪定をしなければならない。
こういう現場と個人の庭の手入れとは違う。切り替えが大切なのだ。
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1日に一人最低でも10本はやらないと(下で掃除する人工を2人として)合わないので
朝現場に着くや否やカラーコーンと矢印を道路にセットしてからすぐに樹に登る。
ここの道路は朝方の車と歩行者の往来が激しい。
掃除するものが通行人の有無を上の者に告げて知らせるのだが
朝一は、なかなか枝を落とせないこともしばしば。
歩行者が通過してからドサドサと一気に落とさなければならない。
※普通、保安要員を置くのが街路での作業では常だが、ここではソコまでの予算が無かった。
従って内輪から安全監視員兼道路に飛び出た枝の除去をする人員を一人出すことにした。
しかしその声を掛け合うことで朝のボーとした気持ちを昂ぶらせ気力を充実させることにもなっている。
「歩行者通るよ〜!」 「自転車通りま〜す!」
「あいよ〜!!」 「太いの落とすよ〜!!」 「落とすぞー!」

下に枝をスムーズに落としていくには樹の下枝から攻めていく方が良い。
上から落としていくと、どうしても下の枝に引っかかり
下の枝を切った後とか切ってる最中に樹が揺れてドカッと切り終わった枝が不意に落ち
いきなり通る自転車などに当たってしまうと大変だ。
下から仕上げて梢部に差し掛かると「よし、ラスト!」と気を引き締めてから切る。
切り終わってからA市の町並みや丹沢の山々をしばし眺めホッと一息入れる。
樹によって登り易い樹と登り難い樹があるので、切り易い樹と切り難い樹に分かれる。
順番に若いのと切っていくので、登りづらい樹に当たる場合もあるが
それは仕方ないが、日によって何故か登りにくい樹ばかりの時がある。
そんなついてない日もある。

さあ、ゴールも近づいてきた。
何事も無く終わりそうで一瞬気が緩む。
「おっと、最後まで緊張!緊張!」
それにしても樹によってはアメリカシロヒトリが多かった・・・・・
背中がエラク痒くなったときもあった。

街路樹というものは、下から見てると左程高く感じないかもしれないが
天辺まで登ると結構高いもの。高所恐怖症だと植木屋にはなれない。
風のある日はスリル満点だ!
私は、樹に登って下を眺めると一瞬だけ、その場の天下を取った気分になる(笑)

下に居る者に「落とすからどいて!」とかいちいち言ってると作業が遅れる。
枝1つ1つを落とすのにそんなこと言ってたら1本切り終わるのに時間がいくらあっても足りない。
下の者が、どう動くか察知して人と人の間に落とすのもテクニックの1つ。
勿論枝を手に取りながら切り、落とすポイントを素早く見つけて落とすのだが
切り口を下に向けて素直に落としてやる。
逆に梢を下にして落とすと、たまに落ちてからバウンドして道路に跳ねてしまい通行してる車に
ぶつかってしまうことがあるから落とすときは慎重に落とす。
樹には命があるが枯死した枝もある。下界には生命体が居る。
登る人間は生身の体。
緊張する作業を終え、個人低の手入れなどに入るとホッとする。