移植工事  (圏央道八王子JCT貴重植物移植工事)



「改変される区域に存在する貴重種で移植可能な場合は、現在の分布地と類似した
環境でなるべく現分布地の近くに移植し、保護を図る」

というJH八王子技術課の目的で、今までにもJCT部分から18種約450個体の植物を
生育地と近隣の同様な環境下に移植してきた。

今回最終的な山の所有者との売買も成立し、造成に踏み込むための第一歩として
まず貴重種の草本の保護を弊社が任された。



着々と工事が進む圏央道八王子ジャンクション


(掘り取り面積は、個体を中心として半径30cm程度とし、掘り取り深さは、30〜50pとする。)というもの。
また掘り取った個体は、損傷や蒸散を防ぐため剪定もしコンテナや背負い籠に入れる。
周囲の土も併せて採取し、植え付け時の植え穴の客土とした。



 


移植元は、JHの方と周り、予めテープなどでマーキングした植物を確認してから掘り取る。
ビデオ撮影班やカメラ写真班の方たちも着いて周り、撮影時に作業を静止したりしてスムーズに
ビデオやカメラを回せるようにする。

運搬は、個体を傷ませないように丁寧に運搬する。
運搬中は、温度上昇や乾燥を避ける為、日射を避け寒冷紗やよしずを掛け、適宜散水する。

かなり広範囲で山の中を登ったり降りたりしたので、かなりきつかった。
また、今年はやぶ蚊も多く虫除け対策で苦労した。

今回移植した貴重植物は、アイアスカイノデ、シュンラン、キジョランの3種。


〔シュンラン〕

主に乾いた落葉樹林の林床にはえる。
根茎は節間が短縮し、葉を束生する。
葉は、線形で縁に微鋸歯があり、長さ20〜35cm、幅6〜10mm、鋭尖頭、基部は鞘となる。
花茎は肉質、高さ10〜25p数個の膜質鞘状葉に包まれる。
花は、3〜4月、淡黄緑色の花を1個頂生するが、まれに2花以上開花することもある。
(中略)
北海道から九州、中国に分布する。
春蘭の名は、漢名に基づく。また古くからホクロと呼ばれるが
唇弁にある濃赤紫色の斑点をほくろに見立てての名である。
(JH資料より)


〔キジョラン〕

常緑照葉樹林にはえる木質の藤本で、蔓はやや太く硬くて圧毛がある。
葉は卵円形で対生し、先はやや突出してその先は鈍端、基部はやや円形
または浅心形で3〜6cmの葉柄があり、長さ7〜12cm、幅6〜12cm、
表面はほとんど無毛。裏面は淡緑色で全面に圧毛があるか脈上に微毛がある。
(中略)
本州(関東地方以西)〜琉球、朝鮮南部に分布する。
和名は、鬼女蘭で、種子にある長い白毛を、髪を振り乱した鬼女にたとえたものという。
(JH資料より)


〔アイアスカイノデ〕

イノデに良く似るが、葉柄下部につく大きな鱗片は波針形、全縁に近く、栗色のものが混じる。
鱗片は、幅が狭く中軸下部のもので狭波針形、上部に向けてより狭くなる。
葉身は狭波針形に近く、やや細長い。
小羽片はほぼ全縁から浅裂、胞子嚢郡は小羽片の辺縁寄りにつく。
染色体数はn=82で4倍体。
本州(岩手県以南)・四国・九州で、低山地の疎林の林床や山麓などに生じる。固有種。
(JH資料より)



移植工程は、今回で全て終了し、山は伐採され新たに開拓されていく。
完成までは、まだ数年掛かるようだ。








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