(東名高速沿い法面樹木手入れ)
「今度は、ウチを手伝ってくれよ」
先々月のニュータウンの植栽で忙しいのにも関わらず手を貸してくれた某社(以後M社と記す)から
今てんてこ舞いしてるから応援に来てくれと電話が掛かってきた。
新年度に入った4月は、毎年のことだが仕事が甘くなる。
今年もかな、なんて思ってた矢先の応援依頼。
前倒しで進めるつもりでいた仕事を後回しにして駆けつけてやった。
今度はコチラが使われる身。
しかし工程管理やら写真管理など無く気が楽といえば気が楽。
こういう横の繋がりは大切にしなくてはならない。
こっちばかり手伝ってもらって仲間が困ってるときに助けに行かないなんてことは出来ない。
互いに「やりっこ」して助け合わなければならない。
身内だけでは、とても工期までにこなせない仕事も取らなくちゃならない時ってのもあるのだから。
そうやって助けに行けば、こちらも(例えばニュータウンのU期工事)忙しくなる時には快く手伝いに来てもらえる。

M社は、東名高速の外側法面の管理を一手に請け負ってる。
毎年3月〜4月は樹木の枝下しをする。
それが終えると引き続き草刈に入る。
何しろ面積があるので最初に刈ったところは1回目の草刈が終えるころには
伸びきっている。引き続き2回目の草刈となる。
年間のほとんどをJHさんのお世話になっているのだ。
川崎〜大井松田間上下線外側法面には8万本ほどの樹木が植えてある。
今年は、そのうちの枝が伸びすぎて苦情の出ているエリア9,000本の枝を整えるというもの。

初めての現場なので、M社の親方に道案内してもらって行った。
初日は作業開始が1時間ほど遅れた。
現場に着くと既にウチ以外の応援の手が3社ほど入って剪定をしていた。
工期が迫っているとのこと。
20〜30人以上で川崎から進んできたらしい。
私らが来たときは伊勢原まで進んでいた。
剪定班10人〜15人。片付け班15人〜20人で進めていく。
切った枝や丸太は、2t車5台ほどと4t車1台に積んで自分の所のゴミ捨て場に持っていく。
それでも積みきらない時は、植え込みの中で破砕機2台でチップにして敷き均してしまう。
チップは腐葉土になって樹の栄養になり防草の役目もする。
兎に角切った枝葉のゴミが凄い量なのだ。

秦野地区に入ると樹の数もグンと増える。
カルバート間の樹木が伊勢原の比ではない。
周期的に手入れはしているらしいが、1回手を入れると
次に入るのは8年後くらいになるらしく生い茂った枝で樹海の中にいる様。
それが手を入れると、何年もあたってなかった根元に陽が差し込む。
辺りがパァっと明るくなる。
剪定というよりも枝下し。
ほとんどノコギリのみで下していく。
A・B・Cと樹高で単価が決められているが、のんびりと手を入れられる単価ではないらしい。
個人邸のような手入れをしていたらとても合わない。
何しろ本数も9,000本。
ゴミ片付けの手間代や後で掛かる処理費を考えれば切り手は1日30本は切って欲しいとのこと。
M社の親方は、「もうその位切れば十分だよ」と言う。「次の樹に進め」とばかりに煽る。
「こんなもんで良いのか」とコチラも思うが仕方ない。こういう現場もあるのだ。
惜しみなく手を入れられる仕事と手を抜かなくてはならない仕事と・・・
両方上手くこなせないとならない。

切った後の根元は枝の山
何年も手を入れないと下枝は枯れてくる。
陽が当たらずに茂った樹は、上のほうの枝だけ伸びてゆき
1日中暗闇の中にある下枝は枯れてしまってるので木登りが難しくなる。
二段梯子を用意してなかったので天辺まで登っていくのに苦労した。
馬力のある若いのは、それでも地下足袋の足裏で踏ん張り腕の力で登っていく。
私はもうそんな体力が無いので荷台に積んであるロップを持ってきて
応急の足場をこさえて登った。


ロップの先に丸太をくくりつけ、カウボーイ宜しく投げ縄をして
枝の股に投げ込み自分の登っている樹に括り付けて張る。
張り巡らせたロップを足場にして天辺まで登っていく。
幹の痩せた樹は風が吹くと軽くは無い自分を振り落とそうとする。
スリルと心地良さとが混ざり合って異様な気分で枝を落とす。
落とされた枝(or丸太)は、後から追ってくる掃除部隊にチップにされたり
ダンプにギュウギュウに押し詰められたりして処理されていく。
8時〜17時まで、ほとんどの時間を樹の上で過ごした。
いっそ何処かの空師のように樹の上で昼はオニギリを食べようか・・・なんて。
登って切り落として、また登って・・・・・
そんな日々が3週間ほど続いた。
チト疲れた。
そして毎日30人ほどでワイワイやりながら9,000本の樹をサッパリさせた。
今日から再びジャンクションに戻ってきた
植栽工事が始まった。